ティール組織なら、『ふつう』の人が活躍できる。
ティール組織のキホン私はもともとティール組織のことを知っていて目指していたわけではなく、ずいぶん前からピラミッド型の組織に限界を感じていたんです。今は、誰かに命令して「言うことを聞け」という時代でもない。経営者の権限も昔と比べてだいぶ制限されています。厳しい言葉を言うとパワハラになってしまうし、たとえ成果を出していない人がいても「辞めろ」とは言えない。そんな状態で、ピラミッド型の指揮命令系統を機能させることはできないと思うんです。
それに、ピラミッド型の組織では社員の給与を上げるのも大変。給与を上げるためには昇進してもらわなきゃいけないし、そのためには新しい仕事にチャレンジしてもらわなければいけません。得意なことならうまくいくかもしれませんが、もし苦手なことだったら成果も出ない。するとそこで社員の成長も昇給も止まってしまうんです。かといって無理して全員の給料を上げていったらどこかで破綻してしまう。従来の組織運営に限界を感じていたときに、『書籍のティール組織』に出会いました。
私が一番関心を持ったのはオランダの非営利在宅ケア組織『ビュートゾルフ』の事例でした。4人で創業し、たった10年で一気に10000人規模にまで成長。驚いたのは、その組織には管理職が存在しないこと。能力が高い人が仕切っているわけではなく、地域の世話好きの看護師さんたちがそれぞれ得意なことに打ち込んでいたら、組織がどんどん成長していったんです。
彼らの組織運営にはいくつか特徴があるんですが、まず管理職が一人もいない。バックオフィスは介護料請求や労働契約、給与支払いといった現場のサポートに徹しています。また、ほぼすべての権限が現場のケアチームに与えられているため、一人ひとりが自分の得意なやり方で利用者をサポートできる。その結果、利用者のニーズに合わせて様々な創造的なアイデアが現場で生まれていました。
別に、特別な能力なんて持っていなくてもいい。それぞれが自分の得意なフィールドで得意なことを自由にやることで、利用者に大きな満足を提供することができている。HOLISも、そういう組織にしたいと思いました。
HOLISは新しい組織体
「ティール組織」で会社を運営しています。
社員のホンネや、具体的な組織の運営方法についてなど、動画でご紹介しています。
新しい経営スタイルや働き方に興味がある方は、ぜひご覧ください。